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コラム

2024年07月09日 コラム

外国人の国際運転免許証取得や日本自動車運転免許切替え等の制度解説

外国人が本国で運転免許証をもっていれば、日本でも運転できるようにする手続

 

Q. 外国人の運転免許証を使って、日本で運転できるようにするにはどうすればよいですか?

 

 

A. 外国人が本国で運転免許証をもっていれば、日本でも運転できるようにする手続きがあります。それを解説していきます。

 

 

 

日本における外国人の自動車運転が可能な制度

日本で運転免許を取得するには試験合格が必要です。しかし、例外的に外国人で運転免許証を持っている場合、受験不要や簡易的な確認テストとできるいくつかの制度があります。

 

 

国際運転免許証など、外国人運転免許の緩和・免除の類型

主に、日本で運転するには、条約などによる運転免許制度として最初に次の類型に分かれます。

1. 国際運転免許証で運転

 A. ジュネーブ様式

 B. ウィーン様式

2. 政令指定国

1年運転制度

3.  「外免切替え」

日本の運転免許証に切り替えて運転

 

 

国際運転免許証について

1. 国際運転免許証で運転できる国や制度

ジュネーブ条約附属書10に基づく国際運転免許証様式

まず、ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証について説明します。国際運転免許証で運転可能な、「ジュネーブ様式」で運転をすることができる国は、フィリピン、アメリカ、インド、オーストラリアなどが該当します。

 

ウィーン条約附属書7に基づく様式の国際運転免許証様式

一方、ウィーン条約に日本は批准していません。したがって、日本で運転はできません。

 

条約締結国の判定

下記は条約国と制度の該当があるかどうかについて列挙をしている表であり、それぞれ様式が異なります。具体的なことは専門家にご相談ください。

なお、谷島行政書士法人グループも行政書士として顧問先や特定技能人材紹介での相談で国際運転免許証について対応しております。

出典:警察庁HP、

https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/pdf/foreignIDP_r050406.pdf

 

 

 

「翻訳文」:政令指定国の運転免許証で1年の滞在中運転可能な制度

ジュネーブ条約締結国は上記で運転可能ですが、締結をしていない国であっても、1年間なら滞在中に運転可能な制度があります。その場合、本国の運転免許証に「日本語による翻訳文」を添付し、運転します。指定された団体などによる翻訳文を免許証に付す必要があります。

例えば、フランスや台湾、モナコ、ベルギー、ドイツ、スイスが利用可能です。

 

 

外免切替え:外国の運転免許から日本運転免許への切り替え

外国運転免許から日本への切り替えの制度があります。この「外免切替え」は、一応、試験があります。しかし、その試験は確認の制度であり、技能確認の合格率は50%程度とされています(2024年時点)。一発試験を簡単にしたものと言われております。

確認試験の対応言語は中国語、ベトナム語、インドネシア語など現在19ヶ国語対応とのことです(2024年時点)。

したがって、十分活用されるものと考えます。

この手続きもわかりにくいので、ご相談ください。

 

 

外免切替えの必要資料

切替えについては、国毎に必要資料が異なります。

ドライバーズレコードなどが多く求められ、さらにハーグ条約締結国では、アポスティーユ認証なども必要な場合が多いです。

例: フィリピン

 

アポスティーユ認証でなく大使館認証などで対応する国もあります。

例: ベトナム

出典:警察庁HP

 

 

「自動車運送」特定技能は、外国運転免許証から日本の免許証への切り替えが基本

特定技能外国人の場合、自動車運送では、日本の運転免許が必要な制度設計を原則とされております。

上陸当初は、自動車運転講習のために「特定活動ビザ」も用意されております。

したがって、これから詳細が運用要領などで、「政令指定国の翻訳文では不可」などと規定される可能性があります。

 

外国人が日本で運転できる期間

1. 日本の運転免許証

有効期間内なら可能

2. 国際運転免許証

 上陸日から原則1年又は国際運転免許証の期限までのいずれか早い方

3. 外国運転免許証

 上陸日から原則1年又は外国運転免許証の期限までのいずれか早い方

 

国際運転免許証と外国運転免許証の例外

ただし、中長期在留者つまり在留カード所持者が出国の確認又は再入国の許可等を受けて日本から出国した場合は異なります。

出国から3か月未満で再入国(上陸)した場合においては、起算される上陸日は変わりません。

 

3カ月を超える再入国による延長

上記を逆に言うと、一年を伸ばす必要がある場合は、3カ月以上の外国滞在を経る出国からの再入国で可能となります。

 

 

国際運転免許証・外国運転免許証の注意すべき点

国際運転免許証や外国運転免許証は期間が1年間という原則があります。

その例外として、道路交通法107条の2に規定するいわゆる「3か月ルール」に抵触していないことがあります。下記は、3カ月ルールの説明です。

 

 

国際運転免許証の1年の起算点

一年が始まる時点は上陸時や国際運転免許証取得時となります。

出典:警察庁、https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/pdf/HP3monthpicture.pdf

 

 

 

国際運転免許証で注意すべきケース

下記は国際運転免許証取得のための3カ月未満で帰国をしたケースです。このように、出国から3カ月未満で再入国するときは、運転可能期間の起算点とならず、運転できない期間に注意が必要です。なお、難民旅行証明書も同じとされます。

出典:警察庁、https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/pdf/HP3monthpicture.pdf

 

 

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この記事の監修者

谷島亮士
谷島亮士
谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
・外国人雇用・ビザ専門。手続代理及びコンプライアンス顧問として、登録支援機関のほか弁護士等の専門家向け顧問の実績多数。

 - 資格等
特定行政書士、宅建士、アメリカMBA・TOEIC、中国語(HSK2級)他

- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。

- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他
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