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東京都ならスタートアップビザから経営・管理ビザが取得できる?メリット・デメリット徹底比較

2025年03月15日

経営・管理ビザ会社設立、投資

東京都ならスタートアップビザから経営・管理ビザが取得できる?メリット・デメリット徹底比較

東京都全域は外国人創業特区となっており、特別な経営・管理ビザが取得可能です。



経営・管理ビザとは

経営・管理ビザは、外国人が日本で事業を経営または管理する際に必要となる在留資格です。このビザを取得することで、日本国内で新たに事業を開始し、又は既存の事業に参画して経営・管理に従事することが可能となります。



経営・管理ビザの取得条件

  • 事業所の確保:日本国内に独立した事務所を用意する必要があります。
  • 資本金:最低500万円以上の資本金が求められます。
  • 事業計画の具体性:実現可能性の高い詳細な事業計画書を作成し、提出する必要があります。

これらの条件を満たした上で申請を行い、審査期間は通常4ヶ月から6ヶ月程度かかります。審査では、事業計画の具体性や資金の出所、事務所の実態などが厳しくチェックされ、不許可となるケースも少なくありません。



東京創業特区スタートアップビザとは

東京創業特区スタートアップビザは、東京都が国家戦略特区という国の許認可を受けて提供している特別な経営・管理ビザの緩和制度です。外国人起業家が日本で事業を開始しやすくするために設けられたもので、通常の経営・管理ビザとは異なる特徴を持っています。



スタートアップビザの特徴と取得条件

  • 初回の在留期間:6ヶ月間のビザが付与されます。
  • 進捗確認、面談:東京都が事業計画の進捗報告や事務所視察、出頭面談を求めます。しかし、いずれも行政書士がサポート可能です。
  • 経営経験:申請者には、過去の経営経験が求められる場合があります。

~スタートアップビザ制度による経営・管理ビザのメリット~

通常の経営・管理ビザと比べて、以下のメリットがあります。

審査期間:

通常の経営・管理ビザより、早く許可を見込むことができます。審査期間が早いということは、審査中に事業開始できない期間の事務所家賃などのコストなども抑えることができます。

具体的には、スタートアップビザの審査期間は合計で約3ヶ月から4ヶ月と、通常の経営・管理ビザよりも短縮されています。

事業開始スピード:

経営・管理ビザ6か月許可でも、すぐに事業開始できます。そうすることで機会損失を減らすことができます。

銀行口座開設:

経営・管理ビザがあれば入国ができるため、銀行口座開設もできます。

会社設立:

在留カードがあれば、日本に住所があり、かつ印鑑証明書が取得できる、つまり印鑑登録できるため、すぐに会社設立ができます。

更新:

初回の6ヶ月間のビザ取得後、要件充足ができれば、1年の経営・管理ビザへの更新が可能で、その後も3年、5年といった長期のビザが可能です。

ただし、最初の更新許可申請は、実質の変更許可申請に近い程度の手間が必要です。

永住・帰化:

最終的には永住許可も帰化も可能です。

以上のように、日本で起業を考える外国人の方にとって、適切なビザの選択は事業の成功に直結する重要なポイントです。しかし、それぞれが向いているかどうかを判断しないと、不許可や長期審査のリスクがあります。

したがって、以下に「通常の経営・管理ビザ」と「東京創業特区スタートアップビザ」について、各メリット・デメリットを詳しく解説し、それぞれの特徴や取得条件を整理します。



メリット・デメリットの比較

以下に、通常の経営・管理ビザと東京創業特区スタートアップビザのメリット・デメリットをまとめた比較表を示します。

項目通常の経営・管理ビザ東京創業特区のスタートアップ経営・管理ビザ
初回在留期間1年、3年、5年
(例外で、4か月許可制度あり)
6ヶ月
審査期間約4ヶ月~6ヶ月約3ヶ月~4ヶ月
資本金要件事実上、申請前に会社設立し、資本金500万円以上入国後又は変更許可後でも可能:
資本金500万円以上
事務所の確保事実上、申請前に必須入国後又は変更許可後の賃貸借でも可能
経営経験必須ではないが、あると有利事実上、必須(ない場合に不許可事例が多い)
更新事業の実績により可能:
1年、3年、5年許可
6ヶ月後に1年ビザへの更新し、その後、1年、3年、5年許可
永住1年から10年で永住許可も可能1年許可後、1年から10年で永住許可も可能
帰化3年から5年で帰化も可能1年許可後、3年から5年で帰化も可能

項目ごとに、以下の通り詳しく説明してまいります。



通常の経営・管理ビザ~

初回の在留期間は 1年、3年、5年が一般的ですが、例外的に 4か月許可制度 も存在します。この4か月ビザは、事業の準備が整っていない場合でも取得できることが特徴です。

~東京創業特区スタートアップビザ~

一方、スタートアップビザでは、 初回の在留期間は6ヶ月に限定されています。その後、ビジネスの進捗を評価されたうえで、1年、3年、5年の経営・管理ビザに更新できる可能性があります。

📌 ポイント

通常の経営・管理ビザは、最初から1年以上の長期ビザを取得できる可能性があるのに対し、スタートアップビザは6ヶ月ごとに進捗を証明する必要がある点が大きな違いです。



2. 審査期間

~通常の経営・管理ビザ~

審査には 約4ヶ月~6ヶ月 かかります。この間、事業計画の実現可能性や資金調達の証明、オフィスの準備状況などが厳しくチェックされます。

~東京創業特区スタートアップビザ~

スタートアップビザの審査期間は 約3ヶ月~4ヶ月と短めです。事業計画や経営経験の有無などが確認され、東京都の認定を受けた後にビザ申請を行います。

📌 ポイント

スタートアップビザは通常の経営・管理ビザより審査期間が短縮される ため、早く日本で事業をスタートしたい方にとってメリットがあります。



3. 資本金要件

~通常の経営・管理ビザ~

申請前に 会社を設立し、最低500万円以上の資本金を準備する必要があります。この資本金を事業運営に使うことが前提となるため、十分な準備が求められます。

~東京創業特区スタートアップビザ~

スタートアップビザの場合、 入国後やビザ変更後に資本金500万円以上を準備することも可能です。最初に多額の資金を用意する必要がないため、柔軟な資金計画を立てられます。

📌 ポイント

スタートアップビザでは、ビザ取得前に資本金を準備しなくてもよい点が大きなメリットです。資金調達のタイミングを後ろ倒しにできるため、起業のハードルが低くなります。



4. 事務所の確保

通常の経営・管理ビザ~

ビザ申請時点で 事務所の確保が事実上必須です。オフィスや店舗の賃貸契約が求められます。

~東京創業特区スタートアップビザ~

入国後またはビザ変更後に賃貸借契約を結ぶことが可能です。そのため、最初から事務所を準備する必要がなく、ビザ取得後に事業拠点を決めることもできます。

📌 ポイント

スタートアップビザでは 事務所を準備するタイミングを柔軟に調整できる ため、初期コストを抑えられます。



5. 経営経験の必要性

~通常の経営・管理ビザ~

経営経験は 必須ではないものの、あると有利です。申請時に経営スキルを証明できると、審査がスムーズに進む可能性があります。

~東京創業特区スタートアップビザ~

スタートアップビザでは、経営経験が必須と明示がありませんが、東京都の創業特区の制度では事実上、経営経験が重要要件となっていました。従来の創業特区では経営経験がない場合、不許可となるケースが多いため、過去の実績を示すことが重要です。

📌 ポイント

スタートアップビザは、起業家としての 実績や経験が求められる点で、通常の経営・管理ビザよりもハードルが高いといえます。



6. 更新の仕組み

~通常の経営・管理ビザ~

事業の実績に応じて 1年、3年、5年の更新が可能です。

~東京創業特区スタートアップビザ~

まず 6ヶ月間のビザ が付与され、その後 1年ビザに更新可能 です。その後、事業の進捗によって 1年、3年、5年のビザへ更新 していく流れになります。

📌 ポイント

スタートアップビザは 最初の更新が6ヶ月後に必要ですが、その後は通常の経営・管理ビザと同様に長期ビザを取得できます。



7. 永住権の取得

~通常の経営・管理ビザ~

1年~10年の在留で永住権の申請が可能です。安定した経営実績があることが求められます。

~東京創業特区スタートアップビザ~

1年のビザ取得後、1年~10年で永住権の申請が可能です。実際には、長期在留が認められた後に申請するケースが一般的です。

📌 ポイント

どちらのビザも 最終的には永住権取得の可能性があるため、日本で長期的にビジネスを続けたい方にとって有利です。



8. 帰化の可能性

~通常の経営・管理ビザ~

3年~5年の在留で帰化が可能です。日本での生活基盤が安定していることが前提となります。

~東京創業特区スタートアップビザ~

1年のビザ取得後、3年~5年の在留で帰化が可能です。

📌 ポイント

スタートアップビザからでも、経営・管理ビザへ移行すれば帰化の可能性があるため、日本国籍の取得を視野に入れることもできます。



まとめ

通常の経営・管理ビザと東京創業特区スタートアップビザは、それぞれ異なる特徴とメリット・デメリットを持っています。スタートアップビザは、初期段階での資本金要件が緩和され、東京都からのサポートを受けられる点で有利ですが、初回の在留期間が6ヶ月と短いため、その間に事業を軌道に乗せる必要があります。一方、通常の経営・管理ビザは、初回から長期の在留期間が付与される可能性があるものの、資本金や事務所の確保など、厳格な条件を満たす必要があります。

ご自身の事業計画や状況に応じて、最適なビザを選択することが重要です。申請に際しては、専門家のアドバイスを受けることをお勧めいたします。

この記事の監修者

谷島亮士
谷島亮士
谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
・外国人ビザ専門。「手続代理」と、企業や弁護士等専門家向けに「外国人雇用の顧問」実績多数。

 - 資格等
特定行政書士、宅建士、アメリカMBA・TOEIC、中国語(HSK2級)他

- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。

- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他
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