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2024年09月12日 インタビュー
「外国人がフリーランスで漫画家ビザに変更するなら、小規模な出版社を選ぶ方が良い」 顧客インタビュー【漫画家A様】
「外国人がフリーランスで漫画家ビザに変更するなら、小規模な出版社を選ぶ方が良い」 顧客インタビュー
漫画家A様へのインタビューの概要(2024年)
今回は、弊社のクライアントである漫画家A様にインタビューをお受けいただきました。
外国人の漫画家として成功されたA様ですが、「正直運が良かったこともあるが、自分が描きたい漫画が読者に認めてもらえて良かった」とのこと。
昔、学校のスピーチ大会に出た経験もあるそうで、非常にスムースな受け答えをいただきました。
谷島:同じように外国人でビザに困っている方々に役立つ情報を提供できればと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、私たち谷島行政書士法人グループへのご依頼のきっかけを教えていただけますか。
漫画家A様:そうですね。最初は専門学校に通っていたのですが、卒業後に日本で漫画家として生活していくにはビザが必要でした。ただ、漫画家という職業は普通の会社員とは違い、ビザ申請のプロセスも異なる気がして、自分でやるよりも専門のプロに依頼した方がいいかなと思いました。谷島事務所にたどり着くまでには、知り合いからの紹介がありました。同じ専門学校に通っていた人で、すでに漫画家として活動している人がいて、その方がこちらの事務所に依頼していると聞いたのがきっかけです。
谷島:ありがとうございます。私たちも長年、就労ビザの申請サポートをしており、特に15年前からは外国人の漫画家の就労ビザにも取り組んできました。外国人の方が日本の漫画業界で働く際、特にアシスタントとして働いたり、デビューを目指す場合、ビザの申請には普通の就労ビザとは異なる難しさがあるのですよね。
漫画家A様:そうですね。
谷島:ビザの問題で漫画家になることを諦めてしまう方もいらっしゃいますか?
漫画家A様:はい、結構多いと思います。知り合いの中にも、専門学校に通ったものの、連載のチャンスをもらえなかったために仕事がなくなり、ビザが下りないという人もいます。特に、連載までにかなりの時間がかかりますし、努力も必要です。例えば、大手出版社である集英社や小学館では、連載までに2〜3年かかることが普通です。知り合いの中には、4年間頑張ってもまだ連載チャンスをもらえていない人もいます。もちろん、日本人でも連載を取るのは簡単なことではありませんが、外国人の場合、言葉の壁もあります。専門学校の2年間で連載の機会を得られる外国人は少ないですね。絵が上手でも、言葉の問題で編集とのコミュニケーションがうまくいかず、ビザの問題が発生することがあります。
漫画家としての道は、他の職業とは違う言葉のニュアンスや表現の細かい部分が重要になりますからね。
漫画家A様:そうなんです。例えば、ラブコメのようなジャンルでは、一文字の違いでキャラクターの性格や物語の印象が大きく変わります。そのため、言葉の選び方には相当な語彙力が求められます。私の経験では、しっかり自分の意図を編集に伝えられると、短編漫画の台詞を少し修正するだけで済むこともありますが、うまく伝えられないと、「何がやりたいのかわからない」と言われ、すべてやり直しになることもあります。この差は非常に大きく、外国人作家にとっては大きな損失になることがあります。
外国人の作家が長い間成果を出せずにいるのは、この言葉の問題が主な原因だと思います。編集者は作品の許可権限を持っているので、日本語でうまく意図を伝えられないと、編集者が作品の意図を想像するしかありません。結果として、編集者とのやり取りが長引き、連載の機会を失うことになります。専門学校は2年間しかありませんので、その間に成果を出さないといけないのですが、その時間は非常に短いです。
谷島:確かに。
漫画家A様:そうですね。ビザの問題は、本当に外国人の漫画家が活躍できない要因となっている部分であり、今後の法改正などで解決されるべきところだと思います。例えば、就職活動のために特定活動ビザを取得する場合でも、実際に就職活動をしなければなりませんしね。
谷島:そうですね。今後、私たちも在留資格を法律に合った形で繋げられるようなサポートができれば、外国人漫画家にとって大きな助けになると思います。
漫画家A様:そうですね。特に漫画家のようなクリエイターの場合、社員として働くのではなくフリーランスの形態が多いので、時間が非常に大事です。デビューまでの時間が短すぎるという現状があります。特に大手出版社でデビューするには時間がかかるので、最初は小さいところで実績を積むことが重要だと私は思います。
谷島:それは貴重なアドバイスですね。
漫画家A様:そうなんです。大手出版社は、よほどの才能がない限り、簡単には入れません。やはり一番の問題は日本語の壁だと思います。
谷島:はい、そうですね。
漫画家A様:確かに、日本の大手出版社、例えばジャンプやマガジンの作品に憧れて、日本で漫画家を目指す方は多いと思います。ただ、最初は条件が完璧ではなくても、ビザを得るためにデビューしやすい小規模な出版社を選ぶのが良いと思います。
谷島:それは他のクライアントにも非常に有益なアドバイスになると思います。Aさんに対して、今後の目標ややりたいことに関して、私たちがさらにお手伝いできることがあれば教えていただけますか?
漫画家A様:一応、私はこれからも日本で長く生活していきたいと考えており、将来的には永住権も申請したいと思っています。その際は、もちろん谷島事務所に依頼したいですし、将来、自分で会社を立ち上げることがあれば、その際にも起業の相談をしたいと考えています。今後も長くお付き合いしていければと思っています。
谷島:はい、ありがとうございます。私たちも永住申請や、さらなる夢の実現に向けて、会社設立やビジネス運営に関する法的なサポートをしていけるよう努めます。
漫画家A様:ありがとうございます。今後とも末永くよろしくお願いします。
谷島:こちらこそ、ありがとうございました。
*ご本人様の希望により、個人名などは伏せた形となります。
この記事の監修者
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谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
・外国人雇用・ビザ専門。手続代理及びコンプライアンス顧問として、登録支援機関のほか弁護士等の専門家向け顧問の実績多数。
- 資格等
特定行政書士、宅建士、アメリカMBA・TOEIC、中国語(HSK2級)他
- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。
- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他
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