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コラム
2024年08月27日 コラム
特定技能外国人への自社支援(支援費不要とする)要件と手順
目次:
1.新規特定技能受け入れの進め方と、目安の期間
2.支援責任者・支援担当者の役割とその兼務について
3.中立性を有する支援担当者が選任される事業所について、事務所スペースがあるか、あるいは少し離れているかどうか
4.自社支援によるコスト削減は大きなベネフィット
5.自社支援によるコスト削減提案は、谷島行政書士法人グループ独自のサービス
Q. 自社支援体制で特定技能外国人を雇用するとき、要件や手順として何が必要ですか?
A. 前提として、その企業において自社支援の別部署担当者が存在することが必要です。例えば、1号特定技能外国人が「外食」の場合は、同じ飲食店部署では「縦の関係」にあるとされます。総務経理等の部署で中立性を保てる「支援責任者・支援担当者」が必要となります。その他、代表的な進め方や期間について、以下に説明してまいります。
新規特定技能受け入れの進め方と、目安の期間
新規の特定技能の申請は、初めての企業の場合、就労してほしい6か月前からスタートすることが安全です。
なぜなら、特定技能は、体制構築の他も、多数の要件や関連する許認可や登録、入会などの手順を踏みながら要件適合を整備することから、数にすると50以上の許認可要件を備えることを要求される企業もあります。それが早くできるか、時間がかかるかどうかは、分野以外にも、企業の現在の体制、職務、入会団体、財務、その他状況に応じて、それぞれ異なります。
場合によっては決算前でないと間に合わないこともあります。
例: 社長からの借り入れと赤字が債務超過を起こしている場合など
まず、支援責任者・支援担当者の選任ができるかどうかを最初に検討します。委託費用を不要にして、コストカットができるかを検討できる必須要件だからです。
支援責任者・支援担当者の役割とその兼務について
統括者である支援責任者と、実務として例えば定期面談などを行う支援担当者が必要となります。この2役は兼務可能です。
中立性つまり「縦のラインでない」支援責任者・支援担当者について
支援担当者等は組織図などにおいて、「縦のラインでない」ことが必要です。この中立性は法令要件です(特定技能基準省令第2条第2項第4号)。
これは外食のレストランにおいて稼働する場合、特定技能外国人の上司に当たる店長などは不適切ということになります。主に「指揮命令」をなしえるかどうかについて、組織図などで判断されます。
したがって、最初に支援体制構築のために、中立性を要する担当者がいるのかという点を検討します。
中立性を有する支援担当者が選任される事業所について、事務所スペースがあるか、あるいは少し離れているかどうか
自社支援体制に係る法令である特定技能基準省令においては、「事業所ごとに1名以上の支援担当者を選任」という要件があります(特定技能基準省令第2条第2項)。
この点、外食などの場合、店舗があっても事務所スペースがないことがあります。そうすると、同一事業所の中で、中立性を認められる支援担当者がいるかどうかは難易度があがります。したがって、可能であれば別の事業所でなくても、つまり賃金台帳などの管理をそこで行っていたとしても、少し離れた事務所が物理的に別途存在しているかどうかが重要です。
その場合、そこで中立性を有する支援担当者が「事業所ごとに1名以上」選任されているかどうかの判断で、有利な客観的中立の支援担当者の選任がされているという法的構成を可能とします。
自社支援によるコスト削減は大きなベネフィット
谷島行政書士法人では自社支援の体制構築相談から、対応可能な顧問サービスを提供しております。これは6か月のプロジェクトで行います。支援の導入として、同席や支援担当者の育成も対応させていただきます。
自社支援によるコスト削減提案は、谷島行政書士法人グループ独自のサービス
その体制構築後、内製化すべきは生活支援であり、行政手続きや運用の相談を行うことは顧問サービスにより可能となります。一社当たり毎月3万円又は5万円から対応しております。したがって一人当たりのコストは不要であり、その分、従業員への昇給やボーナスなどを実現することができます。
以上、谷島行政書士法人グループをパートナーとすることで、自社支援の不安を解消でき、特定技能外国人の活躍を増やすことが出来れば社会的課題の解決にもなります。我々も喜んでサポートさせていただきます。
その他の考慮事項
なお以下の点も注意して支援体制を構築しております。
>上記の点のほか、事業形態、外国人を監督する立場にある者と支援責任者及び支援担当者との関係性などが考慮要素として挙げられます。
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この記事の監修者
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谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
・外国人雇用・ビザ専門。手続代理及びコンプライアンス顧問として、登録支援機関のほか弁護士等の専門家向け顧問の実績多数。
- 資格等
特定行政書士、宅建士、アメリカMBA・TOEIC、中国語(HSK2級)他
- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。
- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他
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