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特定技能(介護分野)

特定技能「介護分野」

介護事業者(特養・老健・有料老人ホーム・グループホーム等)の経営者・人事/採用担当者様向け

このページの要点(介護分野)

  • ● 介護分野の特定技能は「1号」のみ(原則、通算最長5年)。在留資格「介護」で家族帯同や永住まで目指せるため。
  • ● 技能水準:介護技能評価試験、言語水準:介護日本語評価試験等の合格が基本(技能実習2号修了等の免除あり)。
  • ● 受入れ機関は、在留申請前に「介護分野における特定技能協議会」へ加入し、入会証明書の取得が必要(運用開始日あり)。
  • ● 労働者派遣(派遣就労)は不可。受入れ人数は「日本人等の常勤介護職員の総数」を超えないことが要件。
  • ● 訪問系サービスは、追加要件を満たす場合に限り従事が可能(適合確認の手続あり)。
  • ● 5年の在留期間中に介護福祉士国家試験に合格すれば、在留資格「介護」へ移行できる可能性(長期就労の道)。

介護分野で「特定技能」を活用するメリット

介護分野は慢性的な人手不足が続き、採用難・離職率の高さ・夜勤体制の確保などが経営課題になりがちです。特定技能(介護分野)を活用すると、一定の技能・日本語水準を満たした外国人材を、介護施設等で直接雇用し、現場戦力として受け入れることができます。

一方で、介護分野は制度要件が比較的細かく、協議会加入、人数要件、訪問系サービスの追加要件など、運用を誤ると不許可・是正指導・受入停止につながるリスクもあります。当法人では、採用前の適格性確認から、在留申請・支援体制の設計、運用定着(届出・面談・記録)まで一括して支援します。

特定技能「介護」とは(制度の位置づけ)

特定技能は、人手不足が深刻な特定産業分野で、一定の専門性・技能を有する外国人が就労できる在留資格です。介護分野は「特定技能1号」の対象で、原則として通算最長5年間の在留が想定されています。
介護分野の特徴として、特定技能で就労しながら介護福祉士国家試験に合格した場合、在留資格「介護」へ移行できる可能性がある点が挙げられます(長期就労・定着の選択肢)。

介護分野で従事できる業務・できない業務

ー 従事できる業務(基本)

介護分野の特定技能では、介護施設等において「介護等の業務」に従事します。具体的には、身体介護(移乗、入浴、排せつ、食事介助等)や、生活支援(見守り、環境整備、記録等)を含む、現場業務が中心になります。

ー 従事できない業務(代表例)

次のような業務は、単独で切り出して従事させることは想定されません(※個別事案で判断が必要です)。

  • ● 介護等の業務に直接関係しない清掃・調理・送迎のみの専任業務
  • ● 管理職業務のみ(現場の介護等の業務が伴わない)
  • ● 労働者派遣(派遣先で就労する形態)

ー 訪問系サービスへの従事(追加要件あり)

訪問介護等の「利用者の居宅でサービスを提供する介護等の業務」は、追加要件を満たす場合に限り従事が可能です。実務経験等を有する特定技能人材のみを従事させ、講習・同行訓練・キャリアアップ計画・ハラスメント対策・緊急時連絡体制など、分野特有の安全配慮措置が求められます。

対象となる事業所・施設(受入れ可能な施設種別)

介護分野の特定技能で受け入れ可能な施設・事業所は、介護保険サービスを提供する介護施設等が中心です。施設種別の詳細は、厚生労働省が公表する「対象施設一覧(介護)」等の一次情報で確認します。

例:特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付き有料老人ホーム、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、通所介護(デイサービス)、短期入所生活介護(ショートステイ)など(※施設区分・指定状況により異なるため要確認)。

区分 要件の概要 実務上の注意点
雇用形態(派遣不可) 介護分野の特定技能雇用契約では、労働者派遣(派遣就労)を対象としない旨が定められている必要があります。 雇用契約・就業場所・業務内容の記載で誤解が生じないよう整理します。派遣・請負の混在があるグループは要注意。
受入れ人数の上限(人数要件) 受入れ事業所における特定技能外国人の数が、当該事業所の「日本人等の常勤介護職員の総数」を超えないこと。 法人単位ではなく「事業所単位」で確認します。常勤換算の扱い、兼務者、グループ内出向等は事前整理が必要です。
協議会加入(申請前) 在留申請前に「介護分野における特定技能協議会」の構成員となり、受入事業所情報が登録された入会証明書を取得することが求められます。 加入・証明書発行に時間がかかる場合があります。採用計画(内定日・入社日)から逆算して準備します。
協議会の決定事項の遵守・協力 協議会で協議が調った事項に関する措置を講ずること、協議会への必要な協力(調査・情報提供等)を行うことが求められます。 定期報告・アンケート・受入状況の提出等が発生します。担当者と運用フローを決め、記録を残します。
訪問系サービス(追加要件) 利用者の居宅で提供する訪問系サービスに従事させる場合は、実務経験等の要件に加え、講習・同行訓練・ハラスメント対策・緊急連絡体制など分野特有の基準を満たす必要があります。 「適合確認書」の取得が必要です。準備不十分のまま配置すると、是正対象となるリスクがあります。

外国人本人側の要件(技能・日本語)

介護分野の特定技能1号は、原則として以下の試験に合格した方が対象です。

  • ● 介護技能評価試験
  • ● 介護日本語評価試験(介護現場で必要な用語・声かけ・文書等)
  • ● (一般日本語)国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)又はJLPT(N4相当以上)等(個別要件により整理)

ただし、介護職種の技能実習2号を良好に修了した方、介護福祉士養成施設を修了した方、EPA介護福祉士候補者としての在留期間満了(4年間)の方などは、試験免除となる場合があります。

試験の概要(参考)

試験 内容(例) 実施方法・目安
介護技能評価試験 全45問(学科40問+実技5問)/60分
・介護の基本
・こころとからだのしくみ
・コミュニケーション技術
・生活支援技術
(実技はCBT形式の課題)
CBT方式(国内外で実施)
受験手数料:1,000円程度
合格基準:総得点60%以上(適用時期あり)
介護日本語評価試験 全15問/30分
・介護のことば
・介護の会話・声かけ
・介護の文書
CCBT方式
受験手数料:1,000円程度
合格基準:総得点73%以上(適用時期あり)

訪問系サービスに従事させる場合の追加要件(重要)

訪問介護等の訪問系サービスは、介護施設内の業務と異なり、現場で単独対応となりやすいことから、分野特有の上乗せ基準が設けられています。主なポイントは次のとおりです(制度改正・運用変更があるため、必ず最新の一次情報を確認します)。

  • ● 「介護職員初任者研修課程」等を修了していること(※同等研修を含む)。
  • ● 原則として1年以上の実務経験を有すること。
  • ● 従事開始から一定期間は、責任者等が同行する等により必要な訓練を行うこと。
  • ● 業務内容・キャリア目標・支援内容を記載したキャリアアップ計画を作成すること。
  • ● ハラスメント防止(相談窓口の設置等)および緊急時の連絡体制(ICT活用等)の整備を行うこと。

また、受入れ機関は、訪問系サービスへの従事に係る確認手続として「適合確認書」の交付を受け、在留申請時に提出することが必要です。訪問配置の予定がある場合は、採用計画の初期段階で要件整理を行うことを推奨します。

受入れまでの流れ(採用前から入社後まで)

1.海外から呼び寄せる場合(在留資格認定証明書交付申請)

  • 1. 【採用前】候補者のルート確認(試験合格/免除、学歴・経歴、本人の在留歴、転職回数、健康状態等)
  • 2. 【採用前】受入れ体制の整備(業務切り分け、教育担当者、夜勤計画、支援実施体制、規程・記録フォーマット等)
  • 3. 【申請前】介護分野特定技能協議会の加入・入会証明書の取得(受入事業所情報の登録)
  • 4. 【申請】在留資格認定証明書(COE)申請(雇用契約・支援計画・事業所資料等) → 交付後に査証申請 → 入国 → 就労開始
  • 5. 【査証】COE交付後、在外公館で査証申請
  • 6. 【入社】入国・就労開始、入社オリエンテーション(生活ルール/事故防止/感染対策/記録等)
  • 7. 【運用】支援・面談・届出・協議会対応(記録の継続)

2.国内在留者を採用する場合(在留資格変更許可申請)

  1. 候補者の現在の在留資格・就労制限の確認(留学、技能実習、特定活動、家族滞在等)
  2. 試験合格/免除の確認、転職・退職予定の整理
  3. 協議会加入・入会証明書取得(受入事業所情報の登録)
  4. 在留資格変更許可申請(必要資料の整備)
  5. 許可後、就労開始(届出・支援運用へ)

よくある質問

Q, 派遣会社から「特定技能(介護)」人材を派遣してもらうことはできますか?

A, 原則できません。介護分野の特定技能は「直接雇用」が前提です。契約形態(派遣/請負/出向等)を整理したうえで、雇用契約・就業実態が要件を満たす形に設計する必要があります。

Q, 受入れ人数に上限はありますか?

A, あります。受入れ事業所における特定技能外国人の数が、その事業所の「日本人等の常勤介護職員の総数」を超えないことが要件です(事業所単位で確認)。

Q, 在留申請の前に必ず協議会に入らないといけませんか?

A, 介護分野では、在留諸申請の前に協議会の構成員となり、入会証明書の発行を受けることが必要とされています(運用開始日あり)。採用計画に間に合うよう、早めの加入準備が重要です。

Q, 訪問介護に配置したいのですが、可能ですか?

A, 可能性はありますが、追加要件を満たす必要があります。初任者研修等の修了、原則1年以上の実務経験、同行訓練、キャリアアップ計画、ハラスメント対策、緊急連絡体制などが求められ、適合確認書の手続が必要です。

Q, 5年を超えて働き続けてもらう方法はありますか?

A, 特定技能1号は原則通算5年ですが、在留期間中に介護福祉士国家試験に合格した場合、在留資格「介護」へ移行できる可能性があります。長期定着を目指す場合は、試験対策(学習計画・シフト設計)まで含めた設計が重要です。

谷島行政書士法人グループのワンストップサービス

介護分野の特定技能は、採用・教育・支援運用まで一体で設計するほど、トラブルを減らし定着率を高めやすい分野です。当法人では、次のような支援を提供します。

  • ● 採用前:候補者の適格性診断(試験ルート/免除、経歴・在留歴チェック)
  • ● 受入設計:業務切り分け、夜勤・配置計画、教育担当者設計、訪問系サービスの適合確認手続
  • ● 在留申請:認定(COE)/変更/更新の申請書作成・立証資料作成・提出代行
  • ● 登録支援:支援計画の設計、面談記録・届出の運用整備、登録支援機関との連携支援
  • ● 定着支援:介護福祉士国家試験を見据えた学習計画・社内支援体制の設計(希望に応じ)

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