製造3分野の他、工業製品製造業特定技能の協議会の要件
2024年08月28日
特定技能
製造3分野の他、工業製品製造業特定技能の協議会の要件
目次:
課題: 製造3分野他工業製品製造業における、標準産業分類その他要件を把握したい。その結果、まずは経済産業省協議会への入会届出で審査をクリアし、出入国在留管理局で在留申請の受理を目指したい。
対応策となる回答
工業製品製造業分野の特定技能における要件は非常に多く複雑です。そのため、以下のステップで最初に3つの要件を重要視し確認すると効率的です(2024年6月時点)。これらが在留資格許可後でも該当しなくなった場合は、雇用主にも不法就労助長罪が成立しうるので、何かあればすぐにご相談ください。
1.事業所の「標準産業分類」
協議会で判定する要件は主に標準産業分類になります。
事業所(本店や支店その他の営業所)ごとに判断し、提出します。標準産業分類で該当するとされるものは19分類があるが、複数かつ多様に該当しうるため、様々な製造業に可能性はあります。
2.特定技能外国人の「業務区分」
外国人ごとに判断。基本的には1の標準産業分類の中の製造ライン等について業務を行う。機械金属加工など10区分が存在します。
3.業務区分として就労可能な範囲である「主たる業務」と「関連業務」
主たる業務は、業務区分の中から「鋳造」、「鉄工」、「機械加工」、「仕上げ」その他「試験区分」としての技能が対象となります。それらが、例えば業務区分「機械金属加工」などの合計10区分の中で技能実習2号移行職種が割り振られており、包括する「機械金属加工」などの「業務区分」で括られて構成されます。すなわち、不法就労となる線引き、つまり就労可能な範囲は標準産業分類の基準でなく、業務区分です。さらに、その業務区分の中で「主たる業務」の範囲を(関連業務は可能であるものの)基本として順守すべきとされております。
工業製品製造業における特定技能特有の要件の詳細
1. 標準産業分類該当性
受入企業の事業所がその産業分類に属するかどうかを検討します。
工業製品製造業の特定技能における「標準産業分類」とは
標準産業分類の中で旧製造3分野に該当するものは19分類があるが、その中で、以下の特徴により、さらに複数層で構成されるため、かなり多様な分類に分かれ、様々な製造業が該当します。
- a.大分類(1桁)が「E」であることが製造業である前提となる。
- b.中分類(2桁)の場合、小分類や細分類まで分かれる。
- c.小分類(3桁)の場合、細分類まで分かれる。
- d.細分類(4桁)が末端の分類となる。
工業製品製造業の具体的な標準産業分類(2024.6月時点)
以下の通り、列挙されております。
- 2194 鋳型製造業(中子を含む)
- 225 鉄素形材製造業
- 235 非鉄金属素形材製造業
- 2422 機械刃物製造業
- 2424 作業工具製造業
- 2431 配管工事用附属品製造業(バルブ、コックを除く)
- 245 金属素形材製品製造業
- 2462 溶融めっき業(表面処理鋼材製造業を除く)
- 2464 電気めっき業(表面処理鋼材製造業を除く)
- 2465 金属熱処理業
- 2469 その他金属表面処理業(ただし、アルミニウム陽極酸化処理業に限る。)
- 248 ボルト・ナット・リベット・小ねじ・木ねじ等製造業
- 25 はん用機械器具製造業(ただし、2591消火器具・消火装置製造業を除く。)
- 26 生産用機械器具製造業
- 27 業務用機械器具製造業(ただし、274医療用機械器具・医療用品製造業、276武器製造業を除く。)
- 28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
- 29 電気機械器具製造業(2922内燃機関電装品製造業を除く。)
- 30 情報通信機械器具製造業
- 3295 工業用模型製造業
出典:2022年10月、経済産業省(総務省から一部引用)、https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/gaikokujinzai/pdf/20221020r.pdf
標準産業分類の立証、協議会への加入申請
製造品出荷額の立証
特定技能外国人が業務に従事する事業場において,直近1年間で、上記 「標準産業分類」に係る製造品出荷額等が発生していることを資料により立証します。
「製造品出荷額等」とは
「直近1年間における製造品出荷額,加工賃収入額,くず廃物の出荷額及びその他収入額の合計」とされます。
製造品出荷額として認められる範囲
なお、出荷とは販売に限られません。以下の通り、広い行政解釈が存在します。
①製造品の出荷とは,その事業所の所有に属する原材料によって製造されたもの(原材料を他企業の国内事業所に支給して製造させたものを含む)を,直近1年間中にその事業所から出荷した場合をいいます。また,次のものも製造品出荷に含みます。
ア 同一企業に属する他の事業所へ引き渡したもの
イ 自家使用されたもの(その事業所において最終製品として使用されたもの)
ウ 委託販売に出したもの(販売済みでないものを含み,直近1年間中に返品されたものを除く)
製造品出荷額判定の例外解釈
以下、解釈してまいります。
- ア:他事業所への引き渡し
自社内の出荷とは、ある事業所で出荷した商品を、別の事業所で使用する場合も含まれると解されます。 - イ:自家使用
この場合、出荷せずに自社のある事業所内で使用され、最終製品となった場合も含むと解されます。 -
ウ:委託販売
委託販売の場合、委託先が販売することになります。その委託先で当該製品がまだ販売されていない場合であっても出荷とされることが明示されております。確かに事実上は自社の事業所から搬出しております。
この点、返品されたものは除くとされております。したがって、返品までに委託先で販売中のものは含まれると解されます。
2.業務区分
1)主たる業務
標準産業分類の属する産業の事業所において、特定技能外国人は業務区分の範囲で働くことができます。すべてが以下10区分に該当しないものでも、関連業務で出来る可能性を検討できます。
a.素形材・産業機械・電気電子情報関連の製造3分野時代の特定技能
1.機械金属加工
試験区分と同様:•鋳造 •ダイカスト •金属プレス加工 •工場板金 •鍛造 •鉄工 •機械加工 •仕上げ •プラスチック成形 •溶接 •塗装 •電気機器組立て •機械検査 •機械保全 •工業包装
2.電気・電子機器組立て
試験区分と同様:•機械加工 •仕上げ •プラスチック成形 •電気機器組立て •電子機器組立て •プリント配線板製造 •機械検査 •機械保全 •工業包装
3.金属表面処理
試験区分と同様:•めっき •アルミニウム陽極酸化処理
業務区分1から3の簡易まとめ表
以下の通りです。
| 機械金属加工 | 鋳造 鍛造 ダイカスト 機械加工 勤続プレス加工 工場板金 仕上げ 機械検査 機械保全 塗装 溶接 電気機器組立て 鉄工 プラスチック成型 工業包装 |
| 電気電子機器組立て | 機械加工 仕上げ 機械検査 機械保全 工業包装 電気機器組立て プリント配線板製造 プラスチック成型 |
| 金属表面処理 | めっき アルミニウム陽極酸化処理 |
(谷島行政書士法人グループ作成)
b. 工業製品製造業の特定技能の業務区分追加(2024改正)
上記3区分に加え、2024年改正では以下が追加されました。
- 4.紙器・段ボール箱製造
- 5.コンクリート製品製造
- 6.RPF製造
- 7.陶磁器製品製造
- 8.印刷・製本
- 9.紡織製品製造
- 10.縫製
2)関連業務
主たる業務に付随して日本人が通常従事している関連業務です。関連業務である限り、特定技能外国人が就労可能です。
○ 関連業務に当たり得るものとしての経済産業省の想定例
- ・原材料・部品の調達・搬送作業
- ・各職種の前後工程作業
- ・クレーン・フォークリフト等運転作業
- ・清掃・保守管理作業
ただし、一部の運用として、主たる業務に該当する関連業務は、基本的に経産省は許容しないとしております。
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この記事の監修者

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谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
外国人雇用・ビザの専門家として手続代理と顧問アドバイザリーを提供。ビザ・許認可など法規制クリアの実績は延1万件以上。
- 講師実績
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行政書士会、建設やホテル人材等の企業、在留資格研究会等の団体、大手士業事務所、その他外国人の講義なら幅広く依頼を受ける。
- 対応サービス
- 資格等
特定行政書士、宅建士、アメリカMBA・TOEIC、中国語(HSK2級)他
- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。
- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他




