外部監査人と監理団体(監理支援機関)の役割をわかりやすく解説
2026年01月09日
外部監査人と監理団体(監理支援機関)の役割をわかりやすく解説
技能実習制度において、監理団体と外部監査人は、それぞれ異なる役割を担っています。企業における「監査役」に例えられる監理団体と、その監理団体をチェックする外部監査人について、それぞれの役割と重要性を解説します。
今後は、監理支援機関の制度設計となり、外部監査人が、行政書士や弁護士等に限られる「育成就労法」も見据えた対応が必要です。
内容
行政書士顧問で必要な2要素のバランス:「法令による強弱」、「現場を熟知」
本来の監査役と似ている箇所
監理団体も外部監査人も監査をします。二者とも、監査、つまり企業でいう監査役のような業務を担います。監査とは、以下の通り2つあります。
1. 会計監査
2. 業務監査
監理団体は、技能実習生を受け入れる実習実施者(企業)に対して、いわば「業務監査役」のような役割を担います。つまり、会計監査もなく、技能実習以外の業務監査もしません。その主な役割は以下の通りです。
- 技能実習の適正な実施を監督する: 企業が技能実習計画通りに実習を実施しているか、技能実習生の労働条件や生活環境が適切であるかなどを確認します。
- 技能実習生の保護: 本来、監理団体は技能実習生の味方となり、彼らが不利益を被らないようサポートする役割が期待されています。
しかし、監理団体の運営費用が実習実施者(企業)から支払われるため、制度の性質上、その監査が形骸化する可能性も指摘されています。
外部監査人は、上記で説明した監理団体が適切に業務を行っているかをチェックする役割を担います。外部監査は、主に以下の2つの方法で行われます。
- 監査同行監査: 監理団体が実習実施者を監査する際に、外部監査人も同行し、監理団体の監査状況をチェックします。
- 定期的な外部監査: 年に4回、外部監査人が監理団体の事業所を訪れ、監理団体の業務が適正に行われているかを確認します。
外部監査人は、監理団体が適切に監査を行っていない場合、その旨を外部監査報告書に記載する義務があります。これにより、致命的な違反が発生する前に問題点を指摘し、企業が適切な対応を取るよう促すことができます。
監理団体による実習実施者の監査は、企業が技能実習生を受け入れている事業所だけでなく、実際に技能実習生が作業を行っている現場に赴いて実施されるべきです。例えば、建設現場で技能実習生が作業している場合、監理団体は建設現場に直接足を運び、実習状況を確認することが求められます。
技能実習制度の適正な運用には、監理団体と外部監査人がそれぞれの役割を適切に果たし、相互にチェックし合うことが不可欠です。この解説が、監理団体と外部監査人の違いについてご理解いただく一助となれば幸いです。
外部監査人に必要な要素:問題があるのに報告書に「問題なし」と書いてはいけない「適正さ」
外部監査人は問題がある場合に、問題を指摘しないとなりません。当然ですが、問題なしとしてはいけません。これをやらないと、外部監査人が指摘しなかった結果であろうと、あとで報告が虚偽とされた場合に、監理団体が処分を受けます。
つまり、外部監査人は、違反となったときに身代わりになれません。
しかし、これは、行政書士顧問で、自浄効果を促し問題をクリア・解決した後に、外部監査人が「問題なし」となれば問題ありません。
行政書士顧問で必要な2要素:「法令による強弱」、「現場を熟知」
上記のように、外部監査前に問題解決を促すためには、外部監査のほかに、行政書士顧問も並行すると有効です。大きく異なるのは、行政書士顧問では、外部監事のように機構に提出する報告書の提出義務がありません。
外部監査人が指摘した違反や是正すべき箇所は、複数にわたることが多いです。
例えば、宿泊施設に行かない監理団体がいたとします。それは技能実習の内容や実習生の都合や人権に配慮する点もあるからです。
そのような現場でうまくいかないことも知ったうえで解決策を講じる必要があります。
このとき、法令知識が必要であり、その優先順位をつけるべきです。致命的で重い処分になりえる法令要件などの違反は是正することが優先となります。是正の順位をつけないと、是正が遠回りになります。
しかし、それは現場を知らないと、現実的な解決策を提示できません。
このように、法令と現場を知っている行政書士法人等が外部監査人になることが重要です。さらに監理団体に寄り添った対応をすることで、監理団体をよくすることができます。
致命的な違反と、そうでない違反を切り分け、虚偽がないように報告し、監理団体の業務体制を適切に、さらに処分対応をふまえた構築サポートが必要です
そのバランスに優れた外部監査人が必要でしたら、ぜひ谷島行政書士法人グループにご依頼ください。
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この記事の監修者

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谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
外国人雇用・ビザの専門家として手続代理と顧問アドバイザリーを提供。ビザ・許認可など法規制クリアの実績は延1万件以上。
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特定行政書士、宅建士、アメリカMBA・TOEIC、中国語(HSK2級)他
- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。
- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他
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