特定技能(漁業分野)
特定技能「漁業分野」|受入れガイド(直接雇用・派遣対応)
外国人材の受入れ基準・対象業務・協議会対応を、企業向けにわかりやすく整理します。
更新日:2026年2月4日
漁業分野は、繁忙期・閑散期が魚種や漁法、地域によって大きく異なり、半島・離島など小規模事業者が多いという特性があります。特定技能「漁業」では、現場の中核業務(漁船漁業・養殖業)に従事できることに加え、制度上、直接雇用だけでなく労働者派遣形態(船員派遣形態を含む)での受入れが可能です。本ページでは、漁業分野の「概要(トップページ相当)」として、受入れにあたり押さえるべきポイントを整理します。
Contents
漁業分野の“ここが特徴”

- 業務区分は「漁業」と「養殖業」の2区分(技能測定試験も区分)。
- 直接雇用に加え、労働者派遣形態(船員派遣形態を含む)での受入れが可能。繁閑差や離島地域等の事情に対応しやすい制度設計です。
- 派遣形態で受け入れる場合、派遣元となる事業者は地方公共団体や漁業協同組合等が関与する主体に限られるなど、要件が明確に定められています。
- 漁業分野の協議会への加入・必要な協力が必須。支援を登録支援機関へ委託する場合、委託先にも分野固有の要件(協議会・構成員への協力等)が求められます。
- 特定技能2号への移行が可能(熟練技能)。2号技能測定試験と日本語能力(N3以上)、加えて一定の実務経験が必要です。
受入れ可能な業務(主たる業務)
漁業分野での特定技能外国人が従事する業務は、次のいずれかの「主たる業務」を含む必要があります。あわせて、関連業務は一定範囲で従事可能です。
漁業(漁船漁業等)
- 漁具の製作・補修、漁具・漁法の準備
- 操業(漁ろう作業)
- 漁獲物の処理・保蔵
- 安全衛生の確保(安全作業・衛生管理)
- 出荷作業 など
養殖業(養殖作業全般)
- 養殖資材の製作・補修、養殖資材の準備
- 育成管理(給餌、網替え、清掃、病害対策等)
- 収穫(穫)・処理・出荷
- 安全衛生の確保(安全作業・衛生管理) など
関連業務(一定範囲で可能)
上記の主たる業務に付随して、日本人が通常従事している範囲で、関連業務に従事することは可能です。漁業分野では、漁村地域の事情や繁閑差に応じて、関連業務の範囲に柔軟性が認められる旨が示されています。

受入れ機関(漁業・養殖の事業者)側の主な要件
① 雇用形態:直接雇用または派遣(漁業分野は派遣が可能)
漁業分野では、漁業・養殖の事業者が特定技能所属機関となる「直接雇用形態」に加え、要件を満たす派遣事業者を特定技能所属機関として、漁業分野の事業者へ派遣する「労働者派遣形態」が認められています。繁忙期・閑散期が地域内でずれることや、零細事業者が多いこと等から、労働力の融通・雇用支援の一元化に対応するためとされています。
② 派遣元(派遣事業者)に関する留意点
派遣形態を選択する場合、派遣元となる事業者は、地方公共団体または漁業協同組合等が関与する主体に限定されるなど、分野固有の要件があります。派遣受入れの可否は、事業スキーム(派遣元・派遣先の関係)から早期に整理することが重要です。
③ 漁業又は養殖業を営む根拠(許可・免許・漁業権・漁船登録等)
受入れ機関は、農林水産大臣または都道府県知事の許可・免許、漁業協同組合の共同漁業権の内容に基づく操業、漁船登録など、漁業又は養殖業を適法に営んでいることが前提となります。自社の操業形態(許可漁業、定置漁業、共同漁業権、養殖業、漁船利用など)に応じて、根拠を整理しておくとスムーズです。
④ 漁業分野の協議会への加入・協力
漁業分野では、受入れ機関(特定技能所属機関)が協議会の構成員となり、協議会や関係機関の調査・指導等に必要な協力を行うことが求められます。受入れ開始前後のどの段階で加入が必要かは、案件のスケジュールに応じて整理します。
⑤ 登録支援機関へ支援を委託する場合(委託先の要件)
支援を登録支援機関へ委託する場合でも、漁業分野固有の要件(協議会及び構成員への協力を誠実に行うこと等)を満たす委託先を選ぶ必要があります。地域の共生支援の観点から、漁業協同組合又は漁業協同組合連合会が登録支援機関となることが推奨されています。
⑥ 労務管理の留意点(漁業特有の制度に注意)
漁船漁業などでは、労働時間・休憩・休日等に関して一般の業種と異なる扱い(適用除外等)が問題となりやすい領域です。特定技能外国人であっても、過重労働防止や賃金支払、労基法・職安法等の遵守が求められる点は同じです。
特定技能外国人(本人)側の主な要件
① 技能水準:技能測定試験の合格、または技能実習2号(漁業関係)を良好に修了
1号は「1号漁業技能測定試験(漁業)」または「1号漁業技能測定試験(養殖業)」の合格が基本です。技能実習2号(漁業分野に関連する職種・作業)を良好に修了している場合は、技能試験等が免除されます。
② 日本語能力:JFT-Basic または JLPT N4以上(技能実習2号良好修了の場合は免除)
1号は「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」又は「日本語能力試験(N4以上)」等が基本です。技能実習2号を良好に修了している場合は、日本語試験も含めて免除される扱いとなります。
③ 特定技能2号への移行(概要)
2号は「2号漁業技能測定試験(漁業/養殖業)」と「日本語能力試験(N3以上)」に加え、操業・養殖管理を補佐しつつ作業員を指導し、作業工程を管理する者としての実務経験(概ね2年以上)が求められます。

受入れまでの流れ(概要)
よくあるご質問(FAQ)
谷島行政書士法人グループにご相談いただくメリット
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分野固有要件の整理
分野固有要件(派遣形態、協議会、許可・免許等)を踏まえ、受入れスキームを早期に整理します。
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一貫サポート
雇用契約・支援体制の設計から、在留資格手続まで一貫してサポートします(トップページの内容に沿った範囲で整理)。
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他分野の知見活用
建設・製造・運送等の他分野の運用知見も踏まえ、社内運用ルールやリスクポイントをわかりやすく提示します。
お問い合わせ(無料相談)
特定技能「漁業分野」の受入れに関するご相談は、下記よりお問い合わせください。
- 受入れ可否(漁業/養殖業、直接雇用/派遣)の整理
- 協議会加入・委託先(登録支援機関)選定のポイント
- 漁業特有の労務管理(就業・賃金設計)の留意点
参考資料(一次情報)
- 水産庁:特定技能(漁業分野)分野別運用要領(抜粋)等(PDF)
- 出入国在留管理庁:特定技能(漁業分野)関連ページ(職務・分野別情報)
