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サイン証明とは?外国人の会社設立を行政書士が解説

2026年03月25日

会社設立、投資

サイン証明とは?外国人の会社設立を行政書士が解説

本解説では次のようなケースを想定しております。

発起人に外国人がいる。
 ・日本在住者がいない
 ・外国法人が親会社として日本子会社を設立する
 ・取締役予定者が海外在住である
 ・本国に日本の印鑑証明に近い制度がない
 ・サイン証明をどの国の公証人・領事で取るべきか迷っている
 ・会社設立とあわせて経営・管理ビザ申請も予定している
 ・その他外国人による会社設立で不明点がある。

 

外国人のサイン証明と谷島行政書士法人のサポート

外国人のサイン証明とは、一般に、その署名が本人のものであることを本国官憲や公証人等が証明した書類をいいます。

日本で会社設立を進めるとき、発起人や取締役に外国人が入る場合に問題になりやすいのが、「サイン証明(署名証明書)」が必要かどうかです。
日本人や日本居住者であれば印鑑証明書で進める場面でも、外国人が日本で印鑑登録をしていない場合には、これに代えて本国官憲等が作成した署名証明書が必要になることがあります。

もっとも、外国人が会社設立に関わるからといって、常にサイン証明が必要になるわけではありません。
誰が発起人か、誰が取締役・代表取締役か、日本に住所があるか、日本で印鑑登録しているかによって、必要書類は変わります。ここを誤ると、定款認証や設立登記で補正になり、会社設立スケジュールが遅れる原因になります。

谷島行政書士法人グループでは、外国人が関与する日本法人設立について、定款認証前の書類整理、サイン証明の要否判断、海外書類の翻訳・整合確認、設立後の在留資格手続まで見据えた全体設計をサポートしています。

日本の会社設立でサイン証明が問題になる主な場面

発起人が外国人で、日本で印鑑登録をしていない場合

株式会社の発起設立では、発起人に関する印鑑証明書が必要になりますが、法務省は、外国人が市町村に印鑑登録をしていない等の場合は、記名押印に代えて署名で足り、その場合は署名が本人のものであることの本国官憲の証明書を添付すると案内しています。

つまり、外国人発起人が日本の印鑑証明書を出せないときは、実務上、サイン証明が必要候補になります。

代表取締役等が外国人で、定款や登記申請書等に署名する場合

法務省の商業・法人登記Q&Aでは、代表者が外国人であるときは、申請書への記名押印ではなく署名で足りるが、その都度、署名が本人のものであることの本国官憲のサイン証明書が必要と案内されています。法務局のFAQも同趣旨です。

したがって、原始定款、設立登記申請書や委任状などで、外国人代表者本人の署名により手続を進める場合には、登記申請段階でもサイン証明が問題になることがあります。

合同会社の社員が外国人の場合

合同会社でも同様で、法務省は、外国人が市町村に印鑑登録をしていない等の場合には、印鑑証明書に代えて本国官憲が作成した証明書(いわゆるサイン証明書)を添付できると案内しています。

外国法人が発起人になる場合

外国法人が発起人となる場合、公証実務では、本店所在国に会社代表者の印鑑証明制度に類似する制度があればその証明書、なければ代表者個人の署名(サイン)証明書を提出するとされています。

1.    会社代表者の印鑑証明書に当たるものについては、本店所在国に類似の制度があればその証明書を提出し、それがないときには、当該代表者個人の署名(サイン)証明書を提出するなどします。具体的にどのような方法によるかは、定款認証を予定する公証役場にお問い合わせください。

(出典元:日本公証人連合会)

居住国と本国が異なる場合は、日本の公証人等と打ち合わせが必要

法務省では以下の通り、外国に居住していて本国、つまり在外公館の署名証明を取得しにくい場合には、外国の公証人が作成した署名証明を添付して登記申請ができる場合があることを案内しています。

<添付可能な署名証明書(B国に居住するA国人の場合)>
 

本国に所在する本国官憲作成(例:A国にあるA国の行政機関)

日本に所在する本国官憲作成(例:日本にあるA国の大使館)

第三国に所在する本国官憲作成(例:B国にあるA国の大使館)

本国に所在する公証人作成(例:A国の公証人)



※本国官憲の署名証明書を取得できないやむを得ない事情がある場合には、以下の署名証明書の添付が許容される場合があります。
  やむを得ない事情の具体例については、平成29年2月10日民商第16号依命通知を御参照ください。
  個別具体的な事情については、管轄の登記所に御相談ください。 

  1 居住国官憲が作成した署名証明書
  2 居住国の公証人が作成した署名証明書
  3 日本の公証人が作成した署名証明書

(出典元:法務省)

実務上は、国によって発行形式がかなり異なるため、定款認証予定の公証役場や申請予定の法務局と事前に整合を取ることが重要です。

例えば、中国やマレーシアなら経験上可能なことが多いです。

サイン証明と印鑑証明の違い

印鑑証明

日本の市区町村が、登録された印鑑について本人のものと証明する書類です。日本で住民登録・印鑑登録をしている人が前提になります。 (法務省)

サイン証明

外国人本人の署名が真正であることを、本国官憲、公証人、領事等が証明する書類です。日本の印鑑登録制度が使えない場合の代替資料として機能します。 (法務省)

つまり、会社設立実務では、
日本の印鑑証明書が出せる人は印鑑証明、出せない外国人はサイン証明で補う、という整理が基本です。 (法務省)

 

国ごとにサイン証明だけで十分かどうか

サイン証明は国ごとに形態が異なります。内容も異なるため、日本の印鑑証明書相当とされなければ追加資料が必要となります。

さらに、パスポート添付をしなければならないところでは、パスポートと同一でないサインは有効とされない判断もあります。ご注意ください。

外国語のサイン証明書には翻訳が必要

外国語で作成されたサイン証明書や宣誓供述書を登記申請に添付する場合、法務省は、原則として日本語訳文も併せて添付する必要があると案内しています。翻訳は一部省略できる場合もありますが、どこまで省略できるかは書類内容に応じた判断が必要です。

そのため、海外で書類を取得した後に慌てないよう、以下を事前に確認しておくべきです。

 ・原本取得
 ・署名者・肩書・住所の整合確認
 ・日本語訳の作成を先にドラフトとするか
 ・定款や就任承諾書との表記一致

よくある誤解

Q1.外国人なら全員サイン証明が必要?

A. 誤りです。日本で印鑑登録している外国人であれば、場面によっては印鑑証明書で対応することがあります。要否は個別判断です。

Q2.サイン証明は本国外務省でないと絶対にだめ?

これも一律ではありません。

領事でも可能な場合があります。ただ、居住国か本国かで注意が必要です。

さらに一定の場合に公証人作成書類が認められます。

Q3.定款認証が終わればサイン証明の問題は終わり?

A.そうとは限りません。定款認証段階だけでなく、登記の委任状など、登記段階で再度問題になることがあります。

外国人が関与する会社設立のサイン証明で注意すべきポイント

氏名表記を統一する

パスポート表記、サイン証明、定款、委任状で表記揺れがあると補正リスクが高まります。ミドルネーム、順序、大文字小文字、カンマの有無まで注意が必要です。

定款で役員を記名する場合、氏名にアルファベットは使えません。カタカナで書くことになります。そのため、事前に読み方を行政書士が依頼者に確認する必要があります。

一方、発起人である外国法人の場合、登記事項でなく、アルファベットを使用可能です。

住所表記を統一する

海外住所は、現地語表記・英語表記・日本語訳が混在しやすいため、証明書上の表記と他書類の整合が大切です。法務省は、外国に居住する取締役等について、氏名・住所が記載された証明書の提出を求める通達も示しています。 (法務省)

定款認証前に公証役場へ、書類一式を仮作成して事前打ち合わせをする

日本公証人連合会も、外国人・外国会社が関与する場合の本人確認資料や署名証明書について、具体的な方法は予定する公証役場に確認するよう案内しています。

設立後の在留資格まで見据える

経営・管理ビザを予定している場合、単に会社を作るだけでは足りず、出資の流れ、代表者の就任関係、事業実体の説明資料との整合まで意識する必要があります。

つまり、発起人やその出資額が後の在留許可にも影響することがあります。これは法令明文でなく審査要領などの重要論点です。

谷島行政書士法人グループに相談するメリット

外国人が関与する会社設立は、単なる法人設立手続にとどまりません。
サイン証明の要否判断、海外書類の取り寄せルート、公証役場・法務局対応、翻訳整備、設立後の在留資格手続まで、全体を見て進める必要があります。 (出典元:法務省)

谷島行政書士法人グループでは、外国人の日本進出・会社設立・在留資格まで一体で支援しています。
「この外国人役員にはサイン証明が必要か」「どの国のどの機関で取得すべきか」「定款認証と登記で何をそろえるべきか」といった初動整理からスタート時にプランニングいたします。ぜひお声がけください。

【まとめ】外国人のサイン証明は「誰が・どの場面で・どの方式で署名するか」で決まる

日本の会社設立で必要な外国人のサイン証明は、外国人だから一律に必要なのではなく、印鑑証明書の代替が必要な場面で、本人の署名の真正を証明するために求められる書類です。

特に、以下のケースでは、サイン証明の作成者つまり取得先や翻訳、書類の表記統一が重要です。少しのズレでも補正や再取得につながるため、定款認証前から整理しておくことが大切です。

 ・外国人発起人
 ・外国法人発起人
 ・外国人役員(代表取締役など)
 ・海外在住者が関与する会社設立

この記事の監修者

谷島亮士
谷島亮士

谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
外国人雇用・ビザの専門家として手続代理と顧問アドバイザリーを提供。ビザ・許認可など法規制クリアの実績は延1万件以上。


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特定行政書士、宅建士、米国MBA、中国語(HSK2級)他


- 略歴等

・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。


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・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
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