特定技能「資源循環分野」の要件|受入れ企業の許認可と協議会加入を解説
2026年07月28日
特定技能育成就労
特定技能「資源循環分野」の要件|受入れ企業の許認可と協議会加入を解説
受入れ企業に求められる主な要件
受入れ企業(特定技能所属機関)は、特定技能制度に共通する基準に加え、資源循環分野独自の次の要件を満たす必要があります。
①分野別運用方針の別添に掲げる12類型のいずれかに該当すること
②環境大臣が設置する資源循環分野の協議会の構成員になること
③協議会で協議が調った事項に関する措置を講じること
➃協議会による情報提供、意見聴取、調査その他の活動に協力すること
⑤環境省による調査、指導その他の活動に協力すること
⑥支援計画の全部を登録支援機関に委託するときは、上記4・5の協力を行う登録支援機関に委託すること
⑦外国人から求められたときは、資源循環分野の実務経験証明書を交付すること
⑧特定技能外国人を直接雇用すること
これらに加え、報酬額が同等の業務に従事する日本人と同等以上であること、適正な特定技能雇用契約を締結すること、1号特定技能外国人支援計画を作成・実施すること、労働・社会保険・租税関係法令を遵守することなど、特定技能制度に共通する要件も必要です。
受入れ企業に必要な許可・認定等の12類型
分野別運用方針の別添は、受入れ企業となり得る者を12類型に分けています。実務上わかりやすいように整理すると、次のとおりです。
|
No. |
法令・制度 |
受入れ企業となり得る者 |
委託先が対象となるための主な条件 |
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1 |
廃棄物処理法 |
一般廃棄物処分業者、産業廃棄物処分業者、特別管理産業廃棄物処分業者のうち、優良認定等の条件を満たす者 |
一般廃棄物では、市町村から処分の委託を受ける者や市町村長の指定を受けた再生利用業者を含む。産廃・特管産廃は優良認定の確認が重要 |
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2 |
廃棄物処理法 |
再生利用認定業者 |
法9条の8又は15条の4の2に基づく環境大臣認定 |
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3 |
廃棄物処理法 |
広域的処理認定業者 |
委託先は認定に係る一般・産業廃棄物の「処分」を行い、認定における所定の者であること |
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4 |
廃棄物処理法 |
無害化処理認定業者 |
法9条の10又は15条の4の4に基づく環境大臣認定 |
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5 |
容器包装リサイクル法 |
認定特定事業者、指定法人又は一定の委託先 |
委託先は分別基準適合物の再商品化に必要な行為のうち、一般廃棄物の再生に当たる行為を行うこと。認定特定事業者の委託先は法定の計画等に位置付けられた者に限る |
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6 |
家電リサイクル法 |
認定製造業者等、指定法人又は一定の委託先 |
委託先は特定家庭用機器廃棄物の再商品化等に必要な行為のうち、一般・産業廃棄物の処分に当たる行為を行うこと。認定製造業者等の委託先には追加条件あり |
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7 |
小型家電リサイクル法 |
認定事業者又は一定の委託先 |
委託先は認定計画に記載され、一般・産業廃棄物の処分に当たる再資源化行為を行う者に限る |
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8 |
プラスチック資源循環促進法(法32条) |
市町村から委託を受ける指定法人又はその再委託先 |
分別収集物の再商品化に必要な行為を行うこと。対象となる行為は一般・産業廃棄物の処分に当たるものに限る |
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9 |
プラスチック資源循環促進法(法33・34条) |
認定再商品化計画に従って再商品化を行う者 |
認定再商品化計画に記載された所定の事業者であること |
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10 |
プラスチック資源循環促進法(法39・40条) |
認定自主回収・再資源化事業者又は一定の委託先 |
委託先は認定計画に記載され、一般・産業廃棄物の処分に当たる再資源化行為を行う者に限る |
|
11 |
プラスチック資源循環促進法(法48・49条) |
認定再資源化事業者又は一定の委託先 |
委託先は認定計画に記載され、プラスチック使用製品産業廃棄物等について産業廃棄物の処分に当たる再資源化行為を行う者に限る |
|
12 |
再資源化事業等高度化法 |
認定高度再資源化事業者、一定の委託先又は認定高度分離・回収事業者 |
委託先は認定高度再資源化事業計画に記載され、一般・産業廃棄物の処分に当たる再資源化行為を行う者に限る |
以下、各類型のポイントを詳しく説明します。
類型1|一般廃棄物・産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の処分業者
対象となり得るのは、次の処分業者です。
・一般廃棄物処分業者
・産業廃棄物処分業者
・特別管理産業廃棄物処分業者
一般廃棄物処分業者には、一般廃棄物処分業の許可を受けた者のほか、次の許可不要業者も含まれます。
・市町村の委託を受けて一般廃棄物の処分を業として行う者
・再生利用されることが確実であると市町村長が認めた一般廃棄物のみを処分し、市町村長の指定を受けた者
もっとも、別添1号は、単に処分業の許可を持っているだけで足りるとはしていません。産業廃棄物処分業者と特別管理産業廃棄物処分業者については、廃棄物処理法施行令6条の11第2号又は6条の14第2号に掲げる優良認定業者であることが必要です。一般廃棄物処分業者には、これに相当する優良性が求められます。
したがって、許可証の有効期間が通常の5年か、優良認定による7年か、許可証に優良認定の表示があるかなどを確認する必要があります。一般廃棄物処分業者の「これに相当する者」の具体的な確認方法や提出資料は、今後の協議会基準・申請資料で確認する必要があります。
類型2|再生利用認定業者
廃棄物処理法9条の8第1項又は15条の4の2第1項に基づき、環境大臣から再生利用認定を受けた事業者です。
認定は、対象となる廃棄物、再生方法、施設及び事業計画を前提にしています。認定証を持つだけでなく、外国人の就業場所と担当業務が認定の範囲内にあり、中間処理に該当することを確認します。
類型3|広域的処理認定業者と一定の委託先
廃棄物処理法9条の9第1項又は15条の4の3第1項に基づく広域的処理認定業者が対象です。
認定業者から委託を受ける企業も対象となり得ますが、次の条件があります。
・当該広域認定に係る処理を行うこと
・一般廃棄物又は産業廃棄物の「処分」に当たる業務を行うこと
・認定制度上の所定の委託先として位置付けられていること
収集運搬だけを受託する企業や、認定計画・認定証の関係資料に位置付けられていない再委託先は、この類型だけでは対象になりません。
類型4|無害化処理認定業者
廃棄物処理法9条の10第1項又は15条の4の4第1項に基づき、環境大臣から無害化処理認定を受けた事業者です。
認定対象となる廃棄物、処理施設、無害化処理の方法と、外国人が担当する中間処理業務との対応を確認します。
類型5|容器包装リサイクル法の認定特定事業者・指定法人・委託先
次の者が対象となり得ます。
・容器包装リサイクル法16条1項の認定特定事業者
・同法21条1項の指定法人
・これらの者から委託を受け、分別基準適合物の再商品化に必要な行為を行う者
委託先については、行う業務が一般廃棄物の再生に該当する必要があります。また、認定特定事業者からの委託先は、再商品化計画等に位置付けられた法定の事業者であることが必要です。
類型6|家電リサイクル法の認定製造業者等・指定法人・委託先
次の者が対象となり得ます。
・家電リサイクル法23条1項の認定を受けた製造業者等
・同法32条の指定法人
・これらの者から委託を受け、特定家庭用機器廃棄物の再商品化等に必要な行為を行う者
委託先の業務は、一般廃棄物又は産業廃棄物の処分に該当する必要があります。認定製造業者等から委託を受ける場合は、認定上の所定の施設・事業者として位置付けられていることも確認します。
類型7|小型家電リサイクル法の認定事業者・委託先
小型家電リサイクル法11条1項の認定事業者が対象です。
委託先も対象となり得ますが、認定計画に記載された事業者であり、使用済小型電子機器等の再資源化に必要な行為のうち、一般廃棄物又は産業廃棄物の処分に該当する行為を行う必要があります。
類型8|市町村が指定法人へ委託するプラスチックの再商品化
プラスチック資源循環促進法32条に基づき、市町村から委託を受け、分別収集物の再商品化を行う指定法人が対象です。その指定法人から再委託を受ける事業者も対象となり得ます。
ただし、実際に担当する行為が一般廃棄物又は産業廃棄物の処分に該当する必要があります。運搬だけを担う再委託先は、この類型には該当しません。
類型9|市町村の認定再商品化計画に位置付けられた事業者
プラスチック資源循環促進法33条に基づく再商品化計画について、同法34条の認定を受けた場合の類型です。
対象となるのは、認定再商品化計画に記載され、その計画に従って分別収集物の再商品化に必要な行為を行う所定の事業者です。自治体との取引実績だけではなく、認定計画への記載を確認する必要があります。
類型10|認定自主回収・再資源化事業者・委託先
プラスチック資源循環促進法40条1項の認定自主回収・再資源化事業者が対象です。
委託先については、認定自主回収・再資源化事業計画に記載された所定の事業者であり、使用済プラスチック使用製品の再資源化に必要な行為のうち、一般廃棄物又は産業廃棄物の処分に該当する行為を行う必要があります。
類型11|プラスチック使用製品産業廃棄物等の認定再資源化事業者・委託先
プラスチック資源循環促進法49条1項の認定再資源化事業者が対象です。
委託先は、認定再資源化事業計画に記載された所定の事業者であり、プラスチック使用製品産業廃棄物等の再資源化に必要な行為のうち、産業廃棄物の処分に該当する行為を行う必要があります。
類型12|再資源化事業等高度化法の認定事業者・委託先
次の者が対象となり得ます。
・認定高度再資源化事業者
・認定高度再資源化事業者から委託を受ける一定の事業者
・認定高度分離・回収事業者
委託先は、認定高度再資源化事業計画に記載された所定の事業者であり、一般廃棄物又は産業廃棄物の処分に該当する再資源化行為を行う必要があります。
再資源化事業等高度化法による認定には、廃棄物処理法上の業許可の特例が設けられています。このため、廃棄物処分業の許可証がないことだけで対象外と判断せず、環境大臣の認定、認定計画への記載、委託関係及び実際の処理工程を確認することが重要です。
許認可要件を判断する5段階チェック
受入れ可否は、次の順序で確認すると整理しやすくなります。
雇用主となる法人を確認する
許可・認定等を持つ法人と、特定技能外国人を直接雇用する法人が同一かを確認します。親会社、子会社、グループ会社又は取引先の許可・認定を、自社の資格として利用することはできません。
別添12類型のどれに該当するかを特定する
許可証又は認定証の名称だけでなく、根拠条文、対象廃棄物、処理方法、施設、認定計画及び委託先一覧を確認します。
委託先の場合は認定計画への記載を確認する
認定事業者との業務委託契約があるだけでは不十分な類型があります。認定計画に受託者として記載されているか、再委託が認められているか、認定対象の処理を担当しているかを確認します。
外国人の就業場所で中間処理を行っているかを確認する
会社全体では中間処理を行っていても、外国人の配属先が収集運搬部門、営業所又は最終処分場だけであれば、対象業務との不一致が生じます。
職務内容と許認可の範囲を一致させる
雇用契約書、労働条件通知書、職務説明書、施設の処理フロー、許可品目及び処分方法を照合します。例えば、許可上は「廃プラスチック類・破砕」であるのに、外国人を許可対象外の廃棄物処理や収集運搬に常時従事させることは避けなければなりません。
協議会への加入と「優良機関認証」
資源循環分野では、受入れ企業は環境大臣が設置する分野別協議会の構成員になる必要があります。
環境省は、協議会加入を希望する受入れ機関に対し、受入れ前に書面及び実地による確認を行い、「優良機関認証」を実施すると案内しています。受入れ後も定期的な確認が予定されており、認証されなかった場合は受入れ要件を満たさないことになります。
ただし、2026年7月28日時点では、具体的な確認事項、申請様式、加入までの流れ等は「詳細決まり次第」とされています。
企業は、許可・認定の確認だけでなく、少なくとも次の資料を早期に整理しておくことが考えられます。
・許可証、認定証及び指定通知書
・認定計画と委託先・再委託先の記載部分
・事業所・処理施設の一覧
・処理工程図、施設配置図、処理能力及び取扱品目
・労働安全衛生体制、安全教育記録及び事故対応手順
・外国人の職務説明書、教育計画及び指導担当者
・労働・社会保険・租税関係法令の遵守状況を示す資料
・過去の行政処分、労働災害等がある場合の経緯と改善措置
上記は現時点で公表された必須書類一覧ではなく、書面・実地確認に備えるための実務上の準備例です。正式な必要書類は、協議会の規程と申請案内が公表された後に確定させます。
出典:環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」
受入れ前に注意すべき不適合例
許可はあるが優良認定を受けていない
産業廃棄物処分業又は特別管理産業廃棄物処分業の通常許可だけを持つ企業は、別添1号の要件を満たさない可能性があります。まず、許可証の優良認定表示と有効期間を確認します。
認定事業者の委託先だが認定計画に記載されていない
広域認定、小型家電、プラスチック資源循環、高度再資源化等では、委託先が認定計画に記載された所定の事業者であることが条件となる類型があります。契約書だけで判断することはできません。
収集運搬と中間処理を兼業しているが、配属先が運搬部門である
企業として受入れ可能な類型に該当しても、外国人本人の主たる業務が収集運搬であれば、資源循環分野の活動に該当しません。求人票や雇用契約の段階から配属先と業務割合を明確にします。
会社の許可と外国人の就業場所が一致しない
許可・認定の対象施設と別のヤードや営業所で中間処理をさせる場合、廃棄物処理法上の問題と在留資格上の問題が同時に生じるおそれがあります。
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この記事の監修者

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谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
外国人雇用・ビザの専門家として手続代理と顧問アドバイザリーを提供。ビザ・許認可など法規制クリアの実績は延1万件以上。 ▶ 求人・パートナー募集はこちら
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行政書士会、建設やホテル人材等の企業、在留資格研究会等の団体、大手士業事務所、その他外国人の講義なら幅広く依頼を受ける。 ▶ ご依頼、セミナー、取材等のお問合せはこちら
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- 資格等
特定行政書士、宅建士、米国MBA、中国語(HSK2級)他
- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。
- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他
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