工業製品製造業改正の特定技能1号・2号の新業務区分を徹底解説
2024年10月25日
工業製品製造業特定技能
工業製品製造業改正の特定技能1号・2号の新業務区分を徹底解説
工業製品製造業分野の特定技能運用方針に新業務区分(2026年追加)
特定技能「工業製品製造業」においては、閣議決定からすぐに運用方針が確定・公開されないため、最新情報を追加しております。
ただし、最新の業務区分、その他運用は、谷島行政書士法人グループにご相談ください(特定技能向け顧問プラン有)。
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特定技能1号の業務区分の改正と追加
工業製品製造業の特定技能外国人が従事できる業務区分について、以下の通り類型ごとに説明します。
業務区分の通則:主たる業務と関連業務
特定技能外国人が製造業分野で従事する業務は、以下の業務区分に分類されます。これらは、特定技能評価試験(製造分野1号・特定技能2号)に対応しており、具体的な作業内容も業務区分を逸脱することはできません。
ただし、主たる業務として以下に存在しなくても、「関連業務」として可能な業務も多くあります。専門の行政書士にご相談ください。
「業務区分」と対応する技能実習作業/「主たる業務」
上記の中に「機械加工」、「仕上げ」や「工業包装」、「プラスチック成形」、「溶接」などの作業があります。
これらが技能実習上の職種・作業という整理における「主たる業務」です。
それに対応した上記の「製造業特定技能の10業務区分」が整理されております。イメージとして、メインの製造ラインとして認められております。
したがって、基本的には全て特定技能1号評価試験の対象業務として認められております。
例えば、「機械加工」であれば、以下の2つの業務区分で従事できます。
「特定技能」で従事できる業務区分:例.技能実習「機械加工」職種を良好修了する外国人
1.「機械金属加工」業務区分
2.「電気電子機器組立て」業務区分
上記以外の業務区分、つまり以下は不可:
「金属表面処理」業務区分 「紙器・段ボール箱製造」業務区分 「コンクリート製品製造」業務区分 「RPF製造」業務区分 「陶磁器製品製造」業務区分 「印刷・製本」業務区分 「紡織製品製造」業務区分 「縫製」業務区分
このように対応する「技能実習」での作業を良好修了をすることで、特定技能の業務に従事できるようになります。
技能実習の「良好修了」とは:
2年10カ月以上の技能実習2号の経験が必須となります。
技能実習を経ないで、特定技能評価試験・日本語検定に合格することでも同様に就労可能です。
なお育成就労法の施行後は、以下の通り、無試験ルートはなくなるため、改正法公布日から最長3年となる2029年6月20日までには必ず対応が必要となります。
育成就労制度では、技能に係る試験(技能検定試験3級等又は特定技能1号評価試験)及び日本語能力に係る試験(日本語能力A2相当以上の試験(日本語能力試験N4等))の合格を特定技能1号への移行の要件とする方針です。
入管庁HP:https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html
特定技能1号の業務区分と試験区分のまとめ一覧表
| 番号 | 業務区分 | 内容 | 試験区分 |
|---|---|---|---|
| 1 | 機械金属加工 | 素形材製品や産業機械の製造工程に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(機械金属加工) |
| 2 | 電気電子機器組立て | 電気電子機器の製造・組立工程に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(電気電子機器組立て) |
| 3 | 金属表面処理 | 金属の表面処理(メッキ、塗装など) | 製造分野特定技能1号評価試験(金属表面処理) |
| 4 | 紙器・段ボール箱製造 | 紙器や段ボール箱の製造工程に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(紙器・段ボール箱製造) |
| 5 | コンクリート製品製造 | コンクリート製品の製造工程に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(コンクリート製品製造) |
| 6 | RPF製造 | RPFの製造工程に従事(破砕・成形) | 製造分野特定技能1号評価試験(RPF製造) |
| 7 | 陶磁器製品製造 | 陶磁器製品の材料調合、成形、焼成作業に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(陶磁器製品製造) |
| 8 | 印刷・製本 | 印刷および製本作業(オフセット印刷、グラビア印刷)に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(印刷・製本) |
| 9 | 紡織製品製造 | 繊維製品の製造工程に従事(糸の加工、布の織り、染色など) | 製造分野特定技能1号評価試験(紡織製品製造) |
| 10 | 縫製 | 衣服や布製品の裁断、縫製、仕上げ作業に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(縫製) |
| 11 | 電線・ケーブル製造 | 電線・ケーブル製造に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(電線・ケーブル製造) |
| 12 | プレハブ住宅製品製造 | 大工工事、タイル張り、普通旋盤、金属プレス、構造物鉄工、機械板金、建築塗装、 金属塗装、噴霧塗装、手溶接、半自動溶接、コンクリート製品製造に従事 | 製造分野特定技能1号評価試験(プレハブ住宅製品製造) |
| 13 | 家具製造 | 金属プレス、機械板金、家具手加工、圧縮成形、射出成形、インフレーション成形、 ブロー成形、金属塗装、噴霧塗装、工業包装、手溶接、半自動溶接、家具組立て、 マットレス製造、家具シート縫製 |
製造分野特定技能1号評価試験(家具製造) |
| 14 | 定形・不定形耐火物製造 | 定形耐火物製造、不定形耐火物製造 | 製造分野特定技能1号評価試験(印刷・製本) |
| 15 | 生コンクリート製造 | 生コンクリート製造 | 製造分野特定技能1号評価試験(生コンクリート製造) |
| 16 | ゴム製品製造 | 成形加工、押出し加工、混練り圧延加工、複合積層加工 | 製造分野特定技能1号評価試験(ゴム製品製造) |
| 17 | かばん製造 | かばん製造 | 製造分野特定技能1号評価試験(かばん製造) |
1.機械金属加工
内容:指導者の指示を理解し、または自らの判断に基づいて、素形材製品や産業機械などの製造工程の作業に従事します。具体的には、部品の切削、研磨、組立などが含まれます。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(機械金属加工)
2.電気電子機器組立て
内容:電気電子機器の製造・組立工程の作業に従事します。これには、電気部品や電子部品の組立て、配線作業などが含まれます。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(電気電子機器組立て)
3.金属表面処理
内容:金属の表面処理を行う作業に従事します。表面処理は、製品の耐久性向上や美観のために重要な工程です。例えば、メッキや塗装などが含まれます。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(金属表面処理)
4.紙器・段ボール箱製造
内容:紙器や段ボール箱の製造工程の作業に従事します。製品の設計、裁断、接着、組み立てなどの作業が含まれます。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(紙器・段ボール箱製造)
5.コンクリート製品製造
内容:コンクリート製品の製造工程に従事します。型枠の設置や取り外し、製品の仕上げ作業などが主な業務です。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(コンクリート製品製造)
6. RPF製造(Refuse Paper and Plastic Fuel)
内容:廃棄物からリサイクル燃料であるRPFを製造する作業に従事します。破砕や成形などの工程が含まれます。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(RPF製造)
7.陶磁器製品製造
内容:陶磁器製品の製造に従事します。これには、材料の調合、成形、焼成などの作業が含まれます。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(陶磁器製品製造)
8.印刷・製本
内容:印刷および製本作業に従事します。オフセット印刷、グラビア印刷、製本工程が含まれ、製品の仕上げまでを担当します。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(印刷・製本)
9.紡織製品製造
内容:繊維製品の製造工程に従事します。糸の加工、布の織り、染色などの作業を行います。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(紡織製品製造)
10.縫製
内容:縫製工程に従事します。衣服や布製品の裁断、縫製、仕上げ作業を行います。
試験区分:製造分野特定技能1号評価試験(縫製)
参考:2025.12月までの業務区分10種
| 業務区分 | 作業イメージ(例)※代表例 |
|---|---|
| ① 機械金属加工 | 鋳造・鍛造・ダイカスト・機械加工・金属プレス加工・溶接・塗装・機械検査・機械保全 など |
| ② 電気電子機器組立て | 電子機器/電気機器の組立て、プリント配線板製造、機械検査・機械保全 など |
| ③ 金属表面処理 | めっき、アルミニウム陽極酸化処理 など |
| ④ 紙器・段ボール箱製造 | 紙器・段ボール箱の製造工程作業 など |
| ⑤ コンクリート製品製造 | コンクリート製品の製造工程作業 など |
| ⑥ RPF製造 | RPF(固形燃料)製造工程作業 など |
| ⑦ 陶磁器製品製造 | 陶磁器工業製品の製造工程作業 など |
| ⑧ 印刷・製本 | 印刷、製本の工程作業 など |
| ⑨ 紡織製品製造 | 紡績運転、織布運転、染色、ニット製品製造、カーペット製造 など |
| ⑩ 縫製 | 婦人子供服/紳士服/下着類、寝具、帆布製品、座席シート等の縫製 など |
特定技能2号の業務区分と試験区分のまとめ表
| 番号 | 業務区分 | 内容 | 試験区分 |
|---|---|---|---|
| 1 | 機械金属加工 | 素形材製品や産業機械の製造工程に従事 |
製造分野特定技能2号評価試験(機械金属加工)及びビジネスキャリア3級、 |
| 2 | 電気電子機器組立て | 電気電子機器の製造・組立工程に従事 | 製造分野特定技能2号評価試験(電気電子機器組立て)及びビジネスキャリア3級、 又は技能検定1級 |
| 3 | 金属表面処理 | 金属の表面処理(メッキ、塗装など) | 製造分野特定技能2号評価試験(金属表面処理)及びビジネスキャリア3級、 又は技能検定1級 |
工業製品製造業の特定技能の雇用形態
工業製品製造業の特定技能では、すべての業務区分において、特定技能外国人は直接雇用される必要があり、派遣や契約社員としての雇用は認められません。また、従事する業務内容に応じて、必要な研修や教育が行われる場合があります。
工業製品製造業の特定技能のQ&A
Q1:特定技能1号と2号の違いは何ですか?
A1:特定技能1号は、基本的な技能を持つ外国人労働者を対象にしており、1号に合格することで特定の業務に従事できます。特定技能2号は、より高度な技能や経験を必要とし、複数の技能者を指導しながら、工程の管理なども行います。2号では、長期的な滞在や家族の帯同が認められることもあります。Q2:特定技能1号ではどのような業務に従事できますか?
A2:特定技能1号の業務区分では、以下のような業務に従事できます。
- 機械金属加工:素形材製品や産業機械の製造工程に従事します。
- 電気電子機器組立て:電気電子機器の製造・組立工程の作業に従事します。
- 金属表面処理:メッキや塗装などの金属の表面処理作業に従事します。
Q3:特定技能2号の対象業務にはどのようなものがありますか?
A3: 特定技能2号では、複数の技能者を指導しながら工程の管理を行う高度な業務が求められます。対象業務には以下が含まれます。
- 機械金属加工:製造工程に従事し、複数の技能者を指導しつつ工程を管理します。
- 電気電子機器組立て:電気電子機器の製造・組立て工程を管理し、他の技能者を指導します。
- 金属表面処理:表面処理作業を指導し、工程全体を管理します。
Q4: 特定技能1号と2号では、業務に就くためにどのような試験が必要ですか?
A4:次のような試験が必要です。特定技能1号:業務ごとに対応する「特定技能1号評価試験」に合格する必要があります。例えば、機械金属加工業務の場合は、「機械金属加工評価試験」に合格する必要があります。特定技能2号:特定技能2号では、より高度な「特定技能2号評価試験」又は技能検定1級の取得が求められます。例えば、電気電子機器組立て業務の場合、「電気電子機器組立て評価試験」に合格又は技能検定1級合格の必要があります。さらに、ビジネス・キャリア検定3級(生産管理プランニング又は生産管理オペレーション)の合格も必要です。
Q5:特定技能2号の外国人労働者は、どのような責任を持ちますか?
A5:特定技能2号の労働者は、単に作業を行うだけでなく、複数の技能者を指導し、製造工程全体の管理を行う責任があります。また、工程の効率化や品質管理も担当します。
これにより、永住を目指すことができる管理業務や指導者としての責任を持つ上級職に従事できるようになります。
Q6:特定技能2号はどのようなメリットがありますか?
A6: 特定技能2号にはいくつかのメリットがあります。
- 長期滞在の可能性:在留期間が長く、更新を続けることで長期的に日本で働くことが可能です。
- 家族帯同の許可:特定技能1号では認められない家族の帯同が、特定技能2号では許可されることがあります。
- 高度な技術者としての評価:2号は管理者としての役割を担い、高い技能と責任を持つため、企業内でのキャリアアップが期待できます。
Q7:工業製品製造業の特定技能1号と2号の業務は直接雇用のみですか?
A7:はい、特定技能1号および2号の労働者は、すべての業務において直接雇用のみが認められています。派遣労働や契約社員としての雇用は認められていません。
なお、派遣労働が可能な特定技能の産業分野は「農業」と「漁業」のみです。
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この記事の監修者

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谷島行政書士法人グループCEO・特定行政書士
外国人雇用・ビザの専門家として手続代理と顧問アドバイザリーを提供。ビザ・許認可など法規制クリアの実績は延1万件以上。
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特定行政書士、宅建士、米国MBA、中国語(HSK2級)他
- 略歴等
・札幌生まれ、仙台育ち、18歳から東京の大学へ進学。
・自身が10代から15種ほどの職種を経験したことから、事業のコンサルと経営に興味を持ち、その近道と考え行政書士受験、独学合格(合格率2.6%)。
・行政書士・司法書士合同事務所を経験後、大和ハウス工業㈱に入社。「泥くさい地域密着営業」を経験。
・独立し業務歴15年以上、マサチューセッツ州立大学MBA課程修了、現在に至る。
- 取引先、業務対応実績一部
・企業:外国上場企業などグローバル企業、建設など現場系の外国人雇用企業
・外国人個人:漫画家、芸能人(アイドルグループ、ハリウッドセレブ)、一般企業勤務者他
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